唐沢さんのコピー_1
東京中低域ニューアルバム『十一種』
 




●東京中低域
 水谷紹/後関好宏/松本健一/田中邦和/
 鬼頭哲/鈴木広志/小田島亨/柴野曜/
 鶴田純一/東涼太  : Baritone-Saxophone


●収録曲 01.憂レ(Cloud)
02.レイン(Rain)
03.アタイを求めよ(Desire me)
04.パンサモア(Pense a moi)
05.ロスタイム切腹(Injuary time HARAKIRI)
06.黒田清子の一日(Kuroda Sayako)
07.11種(Eleven kinds)

Rain(written by John Lennon and Paul McCartney)
Published by Sony/ATV Tunes LLC
Pense a moi(Jacques Jean Marie Datin/Robert Henri Gall)
(c) Editions Bagatelle

定価 ¥1,890(税込)
2006年4月5日発売 [SCR-005]

Distribution:(株)ブリッジ
掲載/ご注文ページはこちら

P&C SUPER HYPE MUSIC PUBLISHING CO.,LTDs


タイトルは『十一種』(ジュウイッシュ)です。
ユダヤ人とは関係ないといえば関係ないのですが、収録の同名曲の「十一種」は「独立独歩な(11)種類の人たち」といった趣を感じる曲調に仕上がったので大意では共通するかもしれません。しかしながらむしろ東京中低域が11人編成(現在は10人ですが…)である事や、サッカーを意識したジャケットアートに相応しいかな、ってな事でこのタイトルに落ち着いたという方が正直なところでしょうか。
1.「憂レ」ディジュリドゥ風バリトンサックス&ホーミー風肉声で出来ています。ワールドミュージックにカテゴライズされたりする事への歪曲したサービスの様に聞こえるかも知れませんが、ツェッペリンの「イン・ジ・イブニング」のプロローグの様な不穏なドローンを“雨”の前にくっつけたかったというのが本当のところです。

2.「レイン」実はぼくたち、近年BBCラジオで頻繁にとりあげられるようになったこともあり、無謀にも英国進出を目論んでいます。そんな折にロンドンでのテロが多発しました。彼の地で我々を応援してくれている友人達から「私たちはテロリストがどんな事をしようといつもと変わらぬ生活を送る事で意思表示をする」というメールを受け取りました。「雨が降っても気にしない、降ってると思うから雨なんだ」という歌詞がテロに正対する=屈しない姿勢のような気がしてRainという曲のカバーを収録しました。

3.「アタイを求めよ」たとえばゴールディー=ホーンみたいな数学教師がいたとして、彼女が黒板の前で「アタイを求めよ」っていうと二つの意味があるよな、みたいな。そんな曲です。二つの意味に二つの欲望を同時に抱いている(勿論十分自覚して)というような。後半のメロディでは田中邦和がグロール、鈴木広志がフラッター奏法を駆使しています。あんまり上手すぎてエフェクターをかけたように聞こえちゃってるけど。

4.「パンサ・ア・モア」フレンチポップのカバー曲です。東京中低域が向かうべき方向を見つけつつあるぼくが全作曲を担おうと決意をしたのですが、イカンセン、悲しいかな、ぼくはサックス吹きではないので、本来のサックスを吹く喜び/聴く喜びにどうしても未到達ところがあります。今後は必要ないと言えば必要の無い要素なのですが、少し甘くして、こうした“まんま”カバーも今回は取り入れました。

5.「ロスタイム切腹」ぼくの抱いている東京中低域像というか観というか、そうしたものに一番フィットしている類いのサウンドです。ジャズその他のブラス&サックスミュージックから一歩踏み出す事が出来てるんじゃないかと思ってます。6と7もそう感じています。すごく荒れているトラックなんですが、そこが東京というかバリサクというか。すごく焦ってるのがロスタイム的というか。「ロスタイム切迫」の方が正しいか。

6.「黒田清子の一日」格調高く日々の家事をテキパキとこなしているサーヤ。時々不安になりながらも毎日が新しい発見の連続。「かかあ殿下」「大婚約者」なんていうタイトルにもなりそうだったのですが、それは面白いのでこれから書く続編につけます。

7.「十一種」10コースのラインと全体のミックス、合わせて11種のエレメント…無理矢理こじつけるとそんなことになるかも知れません。 11人編成でレコ発ツアーに出る予定だったのですが、一人欠けて10人編成になってしまっています。十一人十一色になるはずだったんだけど、現状は普通に十人十色。十人が同じ楽器=バリトンサックスを奏でてるにも関わらず、本当に一人ずつ色が違うのはライブを聴きにくれば一耳瞭然なのですが、そこが東京中低域のクセになる珍味さなんです。

text:Mizutani Akira



copy:唐沢俊一
1958年札幌生まれ。作家・評論家。エンターテインメント書評家集団「と学会」中心メンバー。著書『トンデモ一行知識の世界』からフジテレビ『トリビアの泉』が生まれたことはつとに有名。現在も同番組のスーパーバイザーを務めるほか、日本テレビ『世界一受けたい授業』の雑学先生としてもおなじみ。各メディアですっかり"雑学王"のイメージが定着しているが、歴史上見過ごされがちなB級カルチャーにスポットを当て、昭和→平成文化のバイタリティをオタク的視点から復活させようというスタンスは変わらず。いわゆる「オタク第一世代」を代表するクリエイターの一人。 妻は漫画家(ソルボンヌK子)、弟も漫画家(唐沢なをき)、という非常に”濃い”日常(非日常?)を送る。

2006年3月までTBSラジオ『ブジオ!』金曜日のメインパーソナリティを務め、ゴールデンタイムとは思えないほどの"濃い"内容が、予想以上の大人気を集めた。現在も同局で土曜深夜『唐沢俊一のポケット』がオンエア中。その「作家とは思えぬ美声」で数多の女性をメロメロにしている。

HOMEへ戻る